インターネットの進展は、メディア環境の変化はもとより消費者の購買行動も大きく変化させました。企業活動の成果である商品やサービスの価値を顧客に対して確実に伝達し、その魅力を理解してもらう。企業や商品に対する良好なイメージを形成し、実際の購買行動にも影響を与える。こうしたコミュニケーション戦略が担う大切な役割は、近来にない大変化が起きているこうした時代だからこそ、ますますその重要性が高まっているともいえます。しかしその一方で、インターネットの隆盛によってメディア環境が劇的に変わったことで、消費者を取りまくコミュニケーション環境や消費者の情報行動も大きく変容しており、企業活動におけるコミュニケーション戦略に関する課題解決の難しさも増しています。
<コミュニケーション戦略におけるよくある課題>
- ●これまでかなりの広告費をかけて宣伝活動をおこなってきたが、思うような成果が上がっていない。
- ●現状の広告戦略とメディア戦略及び費用配分が本当に適切なのか判断が難しい。
- ●オンラインの施策とオフラインの施策(従来のマス媒体系の施策)とで管轄する広告代理店が分かれており、効果的な連動施策が取れていない。
- ●マス媒体系の代理店はオンラインに弱く、そうした方面には熱心さも感じられない。オンライン系の代理店は全体的な戦略や企画に弱く、マーケティング・パートナーとしては力不足の感が否めない。(“統合のジレンマ”)
...こうした課題には以下のような根本的な問題が存在している場合も少なくありません。
- ●事業戦略やマーケティング戦略とコミュニケーション戦略とが適切に連動していないので、実施する施策が十分な成果を生まない。
- ●メデイアの投資配分が適切でない。(マス媒体、オンライン媒体の使い方、組み合わせ方に課題がある)
- ●社外の体制構築に問題がある。
こうした根本的な問題が存在する場合は、
表面的な課題の対処を繰り返しても結果の改善を得ることは難しいといえます。